山口菓子店

こだわりの材料を選びつつ保存料を使わずに製品を手掛け続ける。

1950年代に創業したという山口菓子店は、昭和中期に生まれた味を守り続けてきました。国産小豆などこだわりの材料を選ぶとともに、保存料を一切使用することなく製品を手掛けています。ひとつひとつ丁寧に仕上げる工程からは素朴で懐かしく、優しい甘味の和菜子が生み出されていくのです。

国産もち米と砂糖の生地に淡い色味の赤シソが香る「しおがま」。

オススメ商品は国産もち米と砂糖に、自家製梅漬に使われた赤シソを混ぜて作る「しおがま」です。肉や魚を塩で包んで調理する塩釜焼きをイメージさせる形ですが、ほんのりと入った赤みが可愛らしい見た目となっています。砂糖の甘味の中に赤シソの香りが漂い、豊かな風味を感じさせる一品です。

シロップを掛けて白砂糖を粉雪のようにまとわせた黒糖あんぱん。

定番商品となっている黒糖あんぱんは、黒糖で炊き上げた滑らかなこしあんを生地で包んで焼いた物。天栄村など福島県南部では、こういった「あんぱん」と呼ばれるお菓子が長く愛されてきました。山口菓子店のあんぱんは表面にシロップを掛け、白砂糖を粉雪のようにまとわせている点が特徴です。

どら焼きやチョコレート饅頭のほか季節に合わせた餅菓子も販売。

山口菓子店ではこのほか、どら焼き、栗まんじゅう「羽鳥栗」、くるみゆべし、大福、チョコレート饅頭（11〜4月限定）なども販売されています。また季節に合わせ、さまざまな餅菓子も手掛けてきました。お菓子で風情が感じられる点も、天栄村の人々から愛され続けてきた理由かもしれません。